ラムサール通信
2014年6月30日発行 第166号



●ラムサールセンター2014年度「総会」報告●

 ラムサールセンター(RCJ)総会が、5月31日(土)、 東京・渋谷の勤労福祉会館で開催されました。1990年設立から来年25周年を迎えるにあたり、国内とアジアで展開してきた活動をふりかえり、成果と課題を検証した総会で、会員・オブザーバー16人が出席しました。

[Ⅰ] 2013年度(2013年4月~2014年3月)活動報告
ラムサールセンター(RCJ)の2013年度活動は、第23回総会で決定したラムサールCOP12(2015年6月/ウルグアイ)を目標とする「第8期中期計画(2013~2015)」の初年度として、国際的には「アジア湿地シンポジウム(AWS)」開催に向けた準備、国内的には「ESD・KODOMOラムサール」3年事業のまとめとなる「タイ・バンコク」と「雨竜沼湿原/釧路湿原/三方五湖/出水平野」開催、ラムサール条約CEPA強化・46湿地支援としての「荒尾干潟ワイズユース検討会」委託事業を中心に、以下のように活発に、とくに前半部には集中的に展開されました。
本年度はこれらの活動に多くの若手人材が参加、活躍してくれて、その育成に貢献できました。
 以下のRCJ活動の詳細は、すでに発行済の「ラムサール通信」を参考にしてください。

1 「AWS」に向けたアジアにおける活動(KNCF助成事業ほか)
 ラムサールCOP12への貢献をめざす「アジア湿地シンポジウム(AWS)」開催準備の前段として、条約の履行が遅れている地域への普及啓発を目的とした「AWS活動の効果的促進のためのアジアのラムサール条約履行後進性地域の湿地調査・研究支援事業」を経団連自然保護基金(KNCF)の助成を受けて2年計画でスタート。第1年度の今年は、7月4日に東京でトレンティーノ(フィリピン)さんを招いて役員会議で方針を決定。10月5~11日、ミャンマーへ調査団4人―中村玲子事務局長、会員のトレンティーノ(フィリピン)、バンダリ(ネパール)、鈴木詩衣菜(上智大院生)さんを派遣し、政府担当者とのワークショップ、インレー湖とモヨンジ湿地などの現地調査をおこないました。
 この調査の評価・報告会を11月23日、バンダリさんを招いて「92回ワイズユースWS」として、上智大学で開催。その結果を中間報告『Catalyzing the Wise Use of Wetlands in Myanmar: Efforts and Ways Forward 』(英語版)にまとめました。ミャンマーの現状が把握でき、関係者とのパイプをつなぐことができ、大きな成果となりました。次年度に再度調査団を派遣する予定です。
 このほかAWS準備は、日本国際湿地保全連合(WIJ)との協議で共催を確認し、条約事務局との協議でCOP12プレ会議「アジア地域締約国会合」と同時開催(2014年11月、カンボジア)がほぼ合意され、現在、環境省と調整、協力要請の段階まで進んでいます。次年度の事業へ引き継ぎます。

2 「バングラデシュ国ドルガダ島の住民参加による沿岸生物多様性保全事業」(トヨタ助成事業)
 RCJの海外主体事業として、カウンターパートの同国NGO「バングラデシュ・ポーシュ(BDP)」が現地で主導し、計画どおり事業展開しています。すでに2年目に入っており、年度末の2014年3月28日~、RCJから亀山保副会長、中村玲子事務局長、会員の中村秀次、尾崎友紀、田辺篤志さんが現地を訪れ、BDP現地リーダーのアサドさんと植林など活動の進捗状況を視察しました。事業年度末の2014年12月に計画を終了する予定です。

3 「ESD・KODOMOラムサール」(JFGEほか助成・協賛事業)
「ESDのための『KODOMOラムサール』―持続可能な開発のための環境教育」(JFGE助成事業)は、3年計画の最終年度のまとめとして、2014年11月の「国連ユネスコ世界会議(岡山・愛知)」貢献を目標に、関連イベントも含め、以下の日程で国内とアジアで取り組まれました。
6月1~2日 エコライフフェアESD・KODOMOラムサール湿地の恵み展(東京・代々木公園)
*WIJ、関係市町村会議と共催。23湿地・シンデレラが参加。RCJスタッフ・ボランティア12人が協力。
1~2日 ESD・KODOMOラムサール<雨竜沼湿原>(北海道・雨竜町)
*雨竜沼湿原を愛する会、北海道ラムサールネットワーク共催。6条約湿地から子ども21人参加。
5~8日 ESD・KODOMOラムサール国際湿地交流<ニューデリー>(インド)
*インド環境協会主催、RCJ・UNEP/ROAP・UNESCOインドなど協力。7人の子ども代表と亀山副会長、中村事務局長を派遣。
7月6~7日 ESD・KODOMOラムサール<釧路湿原>(釧路市)
*釧路COP5+20記念事業として釧路市と共催。ネイビット元事務局長、メイソンCOP5副議長を招待し、7条約湿地から子ども34人参加。
8月9~11日 ESD・KODOMOラムサール<三方五湖>(福井・若狭町、美浜町)
          *福井県、若狭・美浜町と共催。5条約湿地から子ども18人参加。
1月10~12日 ESD・KODOMOラムサール国際湿地交流<チャオプラヤ川下流域>(タイ)
*チェンマイ・マヒドン両大学と共催、タイ天然資源環境省・国連ESCAP・UNESCO・UNEP・JICA後援。日本の4条約湿地から19人、タイから22人の子どもはじめ、引率・講師・研修生など100人が参加。上流のチェンマイ~中流のナコンサワン~下流のバンコクと3年計画で実施したタイの母なる川を舞台にした国際交流プログラムは成功裏に終了した。
1月18~19日 ESD・KODOMOラムサール<出水平野>(鹿児島・出水市)
         *出水市・教育委員会・生きものと人シンポジウム実行委と共催、UNEP/ROAP・関係市町村会議など協力。出水・周南・豊岡・佐渡4市と4条約湿地から36人の子ども参加。
3月2日   ESD・KODOMOラムサール国際評価ワークショップ(神奈川・桜美林大学)
          *タイのサンサニー、チチョンさんを招き、ESD事業の指導・専門家の川嶋宗継、中村大輔、佐藤真久、藤倉まなみ、名執芳博先生らの参加で、これまでのESD運動を評価し、その成果をまとめ、「継続・発展」の提言をもらいました。
          *2003年1月「日中韓子ども湿地交流」でスタートしたKODOMOプログラムは、「KODOMOラムサール~KODOMOバイオダイバシティ~ESD・KODOMOラムサール」と継続し、7カ国で47回開催して9カ国3720人の子どもたちが参加しました。
*なお、ESD・KODOMOラムサールの「国連ユネスコ世界会議」への貢献は、2014年8月「ESD・KODOMOラムサール<琵琶湖総集編>として、滋賀県・草津市との共催で準備中(別項参照)です。
          *今年度のESD・KODOMOの実施にあたっては、ほかに準備会議や現地調査、関係者表敬・要請など多くの活動と参加がありました(活動日誌参照)。

4 「地域活性化に向けた協働取組の加速化事業」(環境省民間活動支援室所管)への応募申請
 2013年度活動計画で協働取組事業について、「前年応募が不採択だったため、今年度申請は見送る」と決定し、ESD事業は、地球環境基金に申請した「国連DESDとESDユネスコ世界会議への貢献をめざす『ESD・KODOMOラムサール<琵琶湖・総集編>』」の採択に期待する方針としました。しかし、国際評価ワークショップで「継続・発展」提言と再申請のアドバイスがあり、事務局は急遽、専門家の先生方の協力で、環境省民間活動支援室所管の標記「協働取組」に応募しました。
 同事業は、前年度の「地域活性化を担う環境保全活動の協働取組推進事業」から「地域活性化に向けた協働取組の加速化事業」と名称変更した、「地域における課題解決や地域活性化の上で重要な役割を果たしているNPOの活動を支援するため、地域における協力・連携体制の整備を促進する」目的の公募事業で、RCJは、KODOMOラムサールの普及・実施でこれに応える方針で、「地域活性化に向けた『ESD・KODOMOラムサール』推進事業」名称で締切最終日の3月31日に提出しました。結果は、5月下旬に通知される予定です。

5 国内における登録湿地を中心とした支援・協力
 RCJ設立以来の基本活動で、前年総会で「釧路COP5+20のほか、いくつか相談を受けている問題、新規登録をめざす問題などに取り組む」としたとおり、事務局中心に、活動日誌以外にも細かな活動を日常的に処理してきました。なかでも力を入れてきたのは、登録湿地関係市町村会議との連携体制の構築で、WIJとの協力によって大きな前進がみられました。
 そのほか、環境省九州地方環境事務所からの委託事業「荒尾干潟ワイズユース検討会(座長岩間徹副会長)」開催(7月19日、11月8日、2月4日)と、「荒尾干潟ガイドブック(日本語版・英語版)」製作事業に協力しました。

6 エコライフフェア2013「湿地の恵み展」
今年度はWIJ、登録湿地関係市町村会議と実行委員会を組織して実施。46条約湿地にも事業趣旨が認識され、湿地・団体間の情報交換、連携の機会として機能してきました。劇団シンデレラが活躍し、ESD・KODOMOラムサールで育った若者たちの参加が印象的でした。

7 「生きものと人・共生の里を考えるシンポジウム」
 鹿児島県出水市で1月18~19日、ナベヅル1万羽以上が越冬するため鳥インフル発生リスク回避を課題とした国際シンポジウムとセットで開催。ESD・KODOMOラムサールを同時開催しました。

8 アジアのNGO活動の支援
 地球環境基金(JFGE)、経団連自然保護基金(KNCF)の代理人などで支援しました。
 ・インド環境協会「CBD・湿地クラブ」/代理人RCJ(3年計画3年目)
  *6月5~8日、「ESD~」プログラムに子ども代表を派遣しました。
  *KNCF「南アジアNGOネットワーク」事業のデリー会議(6月5~8日)に亀山保副会長、中村玲子事務局長、ブバネシュワル会議(9月6~7日)に岩崎慎平副会長、中村玲子事務局長、尾崎友紀さんが参加。同ネットワーク構想は、インド環境協会、パリシュリ、ネパール湿地協会、バングラデシュポーシュが中心になって進めているもので、3月末、バングラデシュ・ダッカで継続開催されましたが、事業趣旨、目的は重要ですが、具体化には時間が必要か。
・パリシュリ「インド・ビタカニカ湿地」/代理人武者孝幸(3年計画2年目)
  *前項ブバネシュワル会議後、現地視察をしました。国際緑化緑の募金の「森林再生と環境教育」事業についても支援しています。
・ポーシュ(バングラデシュ)「モヘシュカリ島」/代理人RCJ(3年計画3年目)
  *前述のRCJトヨタ事業のカウンターパートでもあり、JFGE事業と2本立てで進めていて、3月28日~4月5日、亀山保副会長、中村玲子事務局長、会員の中村秀次、田辺篤志、ボランティアの尾崎友紀さんが現地の会議、現地視察に参加。同時に、「南アジアNGOネットワーク会議」の参加、ナリケルジンジラ島の視察もおこないました。
・WI中国「湿地の学校10年」の記念事業に参加協力
   RCJが2002年度にスタートした「日本・中国・韓国 子ども湿地交流」がきっかけとなって、中国には、湿地環境教育に熱心な「湿地の学校」が小中学校あわせて10数校誕生。校長先生を中心にした横断的な協議会がつくられ、年に1回、総会と研修をおこなっています。
   その10周年記念事業が中国・無錫でおこなわれ、武者孝幸副会長、中村玲子事務局長、会員の長倉恵美子さん(WIJ)が参加しました。

9 RCJの基本活動
 前述したとおり情勢の変化に応じた「質」を考えながら進めます。
・ワイズユースワークショップの開催:
5月19日に第91回、11月23日に第92回を開催。計画では2回以上をめざしていましたが、今年度は活動が活発で各種会議も多く、実現できませんでした。調査・研究・CEPAのNGOとしては、組織自身が最新情報を収集し、研究を優先すべきで反省点です。次年度に改善を。
 ・ラムサール通信・HP運用:
 第159~163号を発行。目標の6回は未達成でした。前項と同理由ですが、会員連絡にはメール通信が活用されました。また会員有志により、現場活動が「フェイスブック」配信されていますが、会員の広範な参加を議論してもいいかもしれません。ご検討を。
 ・各種会議などへの協力と参加:
 活動日誌に漏れたもの、会員で参加したものもあるとおもいます。総会で追加、ご指摘ください。
 ・CEPA教材・ツールの開発製作:
 ESDTシャツを各種つくり、大きな効果をあげました。課題の「ESDハンドブック」は未完成でした。優先ツールがなにかと資金を再検討して、次年度に送ります。
その他、事務局への資料請求、情報提供などにも適宜対応しました。新規登録をめざす群馬県中之条町の芳ケ平湿地や東京都の玉川上水のほか、いくつかに協力しました。
 ・インターン研修:
  本年度の特色として若手人材の育成があります。東京都市大学と桜美林大学からインターン研修、FAネットワークのボランティア派遣、KODOMOラムサール卒業生のボランティアと事務局は例年になく若手人材が活躍してくれました。また、インテムコンサルティングなど企業との人材交流も新たな試みとしておこなわれました。

10 組織体制と事務局
 副会長に亀山保さんと岩崎慎平さんが新任され、さまざまな活動に積極的に参加いただきました。今年度の体制は次のとおりでした。
  会 長 安藤元一(東京農大学教授)
  副会長 磯崎博司(上智大大学院教授)、岩間徹(西南学院大教授)、藤倉良(法政大教授)
      武者孝幸(ジャーナリスト)、林聡彦(コンサルタント)、亀山保(映像プロデューサー)
    岩崎慎平(福岡女子大講師)
  監 事 藤岡比左志(ダイヤモンド・ビッグ社)
  事務局長 中村玲子(ライター)
  事務局スタッフ 笠原雅子(会計)ほかボランティア多数

[Ⅱ] 2013年度(2013年4月~2014年3月)決算報告
*別紙参照。会員には別添します。

[Ⅲ] 2014年度(2014年4月~2015年3月)活動方針・事業計画
基本方針:
 RCJの基本方針は、1990年設立時の「会則」と「基本認識」にもとづくことに変わりありません。2014年度の活動も同様で、2015年6月のラムサールCOP12(ウルグアイ)を目標とする「第8期中期計画(2013~2015年)」の2年目として、「アジア湿地シンポジウム(第7回)」の開催と貢献の具体的成果をめざします。アジアの締約国におけるラムサール条約の履行、湿地の保全と賢明な利用が大きく進んでいないことは、昨年度のミャンマー調査からもわかりました。欧米先進諸国と違い、アジアの湿地は「生活の場」であり、単純な相対化によって保全・管理ができないことは明らかです。そこに各国の政治、経済、エネルギー、人権、貧困などがからみあい、さらに域内利害と政治的不安定が噴出して、さまざまな困難に直面していいます。こうした情勢を判断し、各国の専門家・研究者・NGOとの協力をさらに深め、そのネットワーク構築に注力すべきでしょう。
 国内的には、登録湿地拡大をCEPA戦略とした取り組みによって1993年釧路COP5から20年間で、人々の湿地への関心、保全と賢明な利用への参加は大きく前進しました。46登録湿地も地域的、湿地タイプ的に配慮され、今後は、登録湿地を拠点にした具体的な課題解決に、地元の人々の参加が求められています。それを主導するのは地元の自治体であり、昨年度の荒尾干潟ワイズユース検討会で荒尾市に協力したように、RCJの支援も期待されています。そのためにWIJとともに、登録湿地関係市町村会議を軸に連携の強化を図っていく必要があります。
日中韓国際湿地交流からスタートしたKODOMOラムサールは、アジアの国際協力・ネットワーク構築に大きな成果をあげてきましたが、同時に、国内の登録湿地の課題解決に向けた「地元参加」の具体的取り組みに重要な役割を果たしてきました。今年度は、「ESD・ユネスコ世界会議」への貢献をめざす「ESD・KODOMOラムサール<琵琶湖・総集編>」を開催しますが、これまでの実績をさらに発展させる目的で申請した「地域活性化に向けた協働取組の加速化事業」の採択結果によっては、KODOMOラムサール運動を今年度の活動の中心とすることも検討していきます。
以下、具体的な事業計画、活動を列記しますが、8期中期計画の第2年度であり、昨年度の計画の継続、発展を基本とします。ご検討をお願いします。

1 「アジア湿地シンポジウム(AWS)」の開催
 昨年度までの準備を継承し、ラムサール条約事務局が招集する「ラムサールCOP12アジア締約国地域会合」のプログラムとして、2014年11月3~7日、カンボジア国シェムリアップ市で開催する計画です。主催、共催など正式の枠組みは未定ですが、RCJとWIJが手を組み、協力:条約事務局・カンボジア政府・環境省・JICA・IUCN・経団連KNCF、資金助成:KNCF・環境省・ほか。準備委員会:代表名執芳博・安藤元一、事務局長中村玲子、副事務局長長倉恵美子。
 *開催概要、テーマなど詳細は別紙。

2 「バングラデシュ国ドルガダ島の住民参加による沿岸生物多様性保全事業」(トヨタ助成事業)
 RCJ主体事業の2年目として継続し、まとめの活動となります。

3 「ESD・KODOMOラムサール<琵琶湖・総集編>」
JFGE助成は終了しましたが、「国連ユネスコ世界会議」への貢献をめざして、2014年8月18~20日、「ESD・KODOMOラムサール<琵琶湖・総集編>」として、滋賀県と草津市との共催で開催します。なお、この事業は、事項「4」の応募採択の結果によって位置づけ、内容が大幅に変更になる予定ですが、不採択でも縮小版として実施します。

4 「地域活性化に向けた協働取組の加速化事業」(環境省民間活動支援室委託事業)
 活動報告で述べたように、「ESD・KODOMOラムサール」を継続、発展させたかたちで、現在、「地域活性化に向けた協働取組の加速化事業」を申請中です。5月末に結果発表の予定です。
 *事業内容は別紙「申請書」参照。

5 国内における登録湿地を中心とした支援・協力
 登録湿地関係市町村会議を軸に進める予定です。環境省野生生物課が非公式表明したように、今後のラムサール条約施策の重点を登録湿地の保全管理・マネジメントとする方向性を支持し、そのためにも地元自治体との連携、協力がいっしょう重要になってきます。その観点から前項「4」の「協働取組」の事業申請の結果が影響してくるので、それによって、再検討をしてもらいます。

6 エコライフフェア2014「湿地の恵み展」
 RCJ・WIJ・登録湿地関係市町村会議の共催で、6月7~8日、代々木公園で開催します。登録湿地・関係団体29が参加します。ESD・KODOMOラムサールのプログラムとしても位置付けています。

7 「生きものと人・共生の里を考えるシンポジウム」
 今年度は兵庫県豊岡市で開催予定です。WIJと協力していきます。

8 アジアのNGO活動の支援
 今年度は、アジアの友好関係NGOのJFGE助成申請の多くが不採択となりましたが、助成の有無にかかわらず、できるかぎりの支援を継続します。当面、次のプログラムを支援します。
・パリシュリ「インド・ビタカニカ湿地」/代理人武者孝幸(3年計画3年目)
*なお、パリシュリとバングラデシュ・ポーシュの活動ついては、昨年大きな被害をもたらしたベンガル湾のサイクロンをめぐる気候変動リスクマネジメントをテーマに、新たな事業計画も検討していきたいと考えています。岩崎慎平副会長に協力を要請中です。

9 RCJの基本活動
 例年どおり、RCJの重要活動として継続します。
・ワイズユースワークショップの開催:
2回以上の開催をめざし、外部からの専門家を招聘しての研究会として重点的に強化します。
 ・ラムサール通信・HP運用:
会員連絡にはメール通信を活用し、HPからの情報発信とフェイスブック配信を検討します。
 ・各種会議などへの協力と参加:
 事務局だけでなく会員の協力をお願いします。COP12への新規登録に向けた協力要請が増えると思われます。昨年の荒尾干潟ワイズユース検討会のような要請も想定されます。
・CEPA教材・ツールの開発製作:
  本年度は資金的に苦しそうなので、できる範囲で取り組みます。
 ・インターン研修:
  昨年度の成果をさらに発展させるため、さらに活発に受け入れていきたいと考えます。会員団体(大学・企業など)の協力をお願いします。

10 組織体制と事務局
 昨年度は、副会長7人体制がフル回転で効果を発揮しました。今年度もこの体制を継続しますが、安藤会長から辞任(交代)の申し出がありましたので、本総会で協議し、結論をお願いします。
  会 長 安藤元一(東京農大学教授) *交代の申し出がありました。
副会長 磯崎博司(上智大大学院教授)、岩間徹(西南学院大教授)、藤倉良(法政大教授)
      武者孝幸(ジャーナリスト)、林聡彦(コンサルタント)、亀山保(映像プロデューサー)
    岩崎慎平(福岡女子大准教授)
監 事 藤岡比左志(ダイヤモンド・ビッグ社)
事務局長 中村玲子(ライター)
  事務局スタッフ 笠原雅子(会計)ほかボランティア多数

[Ⅲ] 2014年度(2014年4月~2015年3月)予算計画   *会員には別添します。



●第94回ワイズユース・ワークショップ開催報告●


「インド・オリッサ州の「ファイリン」被害と気候変動防災マネジメント(仮)」

 2014年5月31日(土)に渋谷の勤労福祉会館で第94回のRCJワイズユース・ワークショップを開催しました。福岡女子大学の岩崎慎平さんがインド・オリッサ州のサイクロン「ファイリン」の被害と、気候変動による防災のマネジメントについて報告しました。また、その他会員からの「バングラデシュ視察報告」、「広島・宮島視察報告」、「KODOMOラムサールの13年」など、近況・活動報告などをおこないました。
会員の城殿博、川嶋宗継、中村玲子、武者孝幸、岩崎慎平、チャンペン・チュウポ、苑原俊明、亀山保、中村秀次、藤倉良、藤岡比左志、林聡彦、安藤元一など、16人が参加しました。





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