<じゃいあんの東京湾「湿地」探訪−A>
平潟湾・野島公園でアサリとマテガイの潮干狩り



 
 三浦半島「小網代の森」につづき、4月19日、横浜市金沢区の「野島公園」へ潮干狩りに行ってきました。野島は、江戸時代から金沢八景と讃えられた平潟湾の前浜の島。東京湾内に残された数少ない天然の干潟です。知る人ぞ知る潮干狩りの穴場なのです。見てください、この写真。大潮の朝、みんな、この日を待ちかまえての混雑でした。
 潮干狩りの主役はアサリです。クマデで、ぐぐっとひと掻き、ザルで泥を落とせば、アサリがザクザク。スーパーに並ぶ原産国不明の大粒アサリに比べ、粒は小さいものの、ずっしりと重い、江戸前育ちの本場物です。その数、採れること採れること。 
 もう一方の主役はマテガイ。アサリがいる層をスコップで掘り、砂の壁を慎重に見ていけば、マテガイの穴が見つかります。持参の食塩を穴にひと振りすれば、やがて、ニョキっとマテガイが姿をあらわします。すかさずマテガイの頭をつかんで、ゆっくりゆっくり、ガマン競べで引っ張り出すと、やりました。立派なマテガイをゲットです。
 マテガイ採りは、大人にも子どもにも楽しい体験。あちこちで歓声があがる、潮干狩りの醍醐味です。なお、近くにある「横浜市海の公園」も潮干狩りフィールドです。えっ、いまからですか。さあ、どうでしょう。
 
 
 後日談。副会長の武者さんは、「昭和30(1955)年、小学校5年の臨海学校が金沢八景。海がきれいで、遠浅の干潟でマテガイをつかまえた」そうです。
アクセスは、京急線「金沢八景駅」徒歩20分、同横浜シーサイドライン線「野島公園駅」徒歩5分。海の公園は、横浜シーサイドライン線「海の公園南口駅」徒歩2分。

【注】このシリーズは、子どものころから大田区大森〜羽田海岸で育った高橋一也さんが、2020年東京オリンピックを迎えるにあたり、前回1964年オリンピックの高度経済成長幕開け当時と比べ、現在の東京湾の環境がどう変わったかをレポートするもので、随時、掲載します。
(文・写真、じゃいあん。編集佐藤湧馬) 
 
戻 る