ラムサール通信
2004年8月9日発行 第88号
中国のラムサール湿地へ行こう!! 参加者募集のお知らせ
第3回アジア湿地ウィーク<子どもと湿地>キャンペーン
日本・中国・韓国3カ国子どもと湿地交流-大豊湿地(中国・長江下流)
ラムサールセンターは、子どもたちへの湿地教育活動の一環として、2002年度から「アジア湿地ウィーク<子どもと湿地>キャンペーン」をアジア各地で展開してきました。今年度はその中心イベントとなる、日本・中国・韓国3カ国の子どもたちによる国際湿地交流を、12月23日から中国の長江下流のラムサール登録湿地「大豊(ダーフォン)」(江蘇省)で開催します。この日本・中国・韓国3カ国の子どもたちによる「子ども湿地交流」は、2003年1月に第1回が、千葉県習志野市の谷津干潟で市立谷津南小学校の協力を得て実施され、中国から5人、韓国から9人の子どもたち、学校の先生、教育関係者、NGOリーダーが招かれました。2004年1月には第2回が、韓国プサン市と郊外のウーポ湿地で、中国から10人、日本から10人の子どもたちと先生、NGOを招いて盛大に開催されました。今年はその第3回にあたり、日本と韓国の子どもたちが中国・江蘇省の大豊ラムサール湿地を訪れて交流します。 その参加者を以下の要領で募集します。日本全国の湿地の好きな子どもたち、湿地環境教育に取り組む教育関係者、NGO、父兄のみなさん、そしてラムサールセンター会員に参加を呼びかけます。どうぞ、ふるってご応募ください。 |
<日本・中国・韓国3カ国子どもと湿地交流イン大豊湿地(中国・長江下流)> | |
日 時: | 2004年12月23〜27日(予定) |
開催地: | 中国江蘇省大豊市、大豊ラムサール条約登録湿地およびその周辺 |
※大豊湿地:上海の北260キロ、長江(揚子江)下流の広大な沖積平野の末端に位置し、黄海に面した78,000haの湿地です。野鳥の生息地として有名で、タンチョウやコハクチョウなど315種類の鳥類が記録されています。また絶滅のおそれのある野生動物シフゾウの保護増殖区になっています。ほとんど日本に知られていない、中国農村部の湿地です。 | |
主 催: | ラムサールセンター |
共 催: | ウェットランドインターナショナル中国(中国)、ウェットランドコリア(韓国) |
協 力: | 江蘇省大豊国立シフゾウ自然保護区、江蘇省大豊市第四中学校 |
日 程: | 1日目:午前中、成田〜上海。到着後、バスにて江蘇省・大豊市へ移動 2日目:湿地交流(現地の学校など) 3日目:湿地交流(フィールドワークなど) 4日目:上海へ移動、上海泊 5日目:上海観光後、帰国 ※日程の詳細は、現地との調整により、変更されることもあります。 |
募集人数: | 子どもと引率者2人1組で、3〜5組計6〜10人程度を予定。国際航空運賃、現地交通費、宿泊費は主催者が提供します。 |
応募方法: | ラムサールセンター事務局へ電話・メール・ファックス・手紙などでご連絡ください。 |
応募要領と応募用紙をお送りします。応募要領、応募用紙はラムサールセンターのホームページ<http://homepage1.nifty.com/rcj/>からもダウンロードできます。 | |
応募締切: | 2004年9月15日(水) |
※応募者が多数の場合には、アジア湿地ウィーク委員会にて選考のうえ決定します。 |
ウェブサイト<www.aws2005.com>オープン
アジア湿地シンポジウム2005
湿地の保全と生活向上の両立に向けた革新的アプローチ
プレ参加登録、発表アブストラクト募集、開始しました。
2005年2月に開催予定の「アジア湿地シンポジウム2005−湿地の保全と生活向上の両立に向けた革新的アプローチ」(2005年2月6〜9日 インド・ブバネシュワル)の第1次アナウンスができあがり、ウェブサイトもオープンしました。アドレスは<www.aws2005.com>です。 このシンポジウムは、湿地の賢明な利用を実現するため、あらゆるステークホルダーの協力関係を強化し、広範な湿地保全のパートナーシップを構築することをゴールにすえ、(1)湿地保全についての革新的な知識、経験、成功事例を共有する、(2)政府、NGO、研究者、メディア、地域共同体、企業、産業、先住民の人々との間で広範かつ強力な湿地保全パートナーシップを構築する、(3)すべてのステークホルダーの意識と能力の向上を推進する、(4)最新の研究成果をもとに、複合的な湿地の管理に役立つ最先端の情報、技術、知識、ツールを共有する、(5)湿地に暮らす人々の文化的価値に関する理解を深める、ことを目的にしています。 1992年、ラムサールセンターと環境庁ほかの共催で実現した第1回アジア湿地シンポジウム(大津市・釧路市)、2001年の第2回アジア湿地シンポジウム2001(マレーシア・ペナン)に次ぐ第3回目の会議で、アジア湿地シンポジウム2001で採択されたペナン声明の勧告(シンポジウムの定期的開催など)を受けて開催されるものです。ラムサールセンター、チリカ開発公社(CDA)、オリッサ州森林環境省、インド環境森林省が共催し、日本経団連自然保護基金、積水化学工業、北海道河川防災研究センター、地球環境戦略研究機関(IGES)ほかの後援、協力を得て開催されます。 開催地のブバネシュワルは、インド南東部のオリッサ州の州都で、近郊には、モントルーレコードからの記載除外に成功し、2002年の第8回ラムサール条約締約国会議で、アジア初のラムサール湿地保全賞を受賞したチリカ湖(ラムサール湿地)があります。 前回のマレーシアでのアジア湿地シンポジウム2001にはおよそ400人が参加し、日本からは50人以上の参加がありました。オンライン登録、発表ペーパーのアブストラクト募集も開始されました。 ひとりでも多くの方の積極的な参加をお待ちしています。 |
●<ワイズユース>ワークショップ報告●
第59回「琵琶湖と北部水源の秘境湿地ツアー」
第60回「COP9を展望して:ウガンダのNGOと環境教育」
7月24日〜25日、ワイズユースワークショップ・フィールド版「琵琶湖と北部水源の秘境湿地ツアー」が、会員の村上悟さんのコーディネートで開催されました。24日、琵琶湖畔の県立琵琶湖博物館で、湖の現状や生態系、人々との歴史的関わりについて予習し、貸切バスで、ヨシ帯が残る内湖「西の湖」、一度は水田に干拓されたが内湖復元の実験モデル地「早崎ビオトープ」を経て、湖の内奥部の菅浦へ。25日は、琵琶湖の水源林のひとつで、日本の重要湿地500にもノミネートされた山門湿原を視察。 山門湿原について特別講義をしてくれ「山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会」の村上宣雄さん(悟さんの父上)らのおかげで、短時間でしたが充実した湿地ハイクを楽しめました。昼前に湖北町の水鳥湿地センターへ移動し、龍谷大学の須川恒先生のガイドでカンムリカイツブリや、アマサギなどをウオッチング。JR河毛駅で解散しました。参加者は、磯崎、中村玲、武者、築地、岡本、村上、新井、赤瀬、野中の9人でした。 なお、59回ワークショップにさきがけて、7月22日には第60回緊急ワークショップ「COP9を展望して:ウガンダのNGOと環境教育」が開催されました。国連大学に留学中のウガンダの環境教育専門家デイビッド・ムテカンガさん、ダニエル・バビクワさんを講師に迎え、ウガンダの湿地とNGO活動についてレクチャーを受けました。そして、2005年のCOP9に向けて協力関係を築いていくことをおたがいに確認しました。参加した会員は、磯崎、中村玲、武者、築地、新井、小松、バンダリの7人でした。 |