ラムサール通信
2012年2月4日発行 第146号

  今年は、ラムサールCOP11が(ルーマニア)が開催される重要な年です。昨年のAWS2011(サバ・無錫)の成果をもって貢献していきたいとともに、スタートした「ESDのためのKODOMOラムサール」をさらに大きな運動に発展させたいと考えています。みなさんのご協力をお願いします。

  

持続可能な地球のために、みんなで湿地をサステイナブル。



  ESDのためのKODOMOラムサール「ファシリテーター研修」を開催します
2012年3月11日~12日・習志野市谷津干潟

  
 この研修は、ラムサールセンターが取り組んできた「KODOMOラムサール」活動の経験や手法を、全国の湿地の環境教育の現場にいるみなさんと共有し、学びあい、技術を高めることを目的として開催します。今年で第6年度を迎えた「国連・持続可能な開発のための教育の10年(DESD)」運動やSD教育の第一線の研究・実践専門家を招いての講演、谷津干潟をフィールドにした実践事例、各地の湿地センターでの環境教育プログラムの紹介などのほか、全国のファシリテーターの交流の促進、ネットワークの強化をめぐっても話し合いたいと考えています。

詳しい内容と応募方法は、RCJのホームページ(http://homepage1.nifty.com/rcj/menu.htm)に掲載しますので、ご覧ください。
お申込みをお待ちしています。


  日 時:2012年3月11日(日)~12日(月)1泊2日

  会 場:谷津干潟自然観察センター(千葉県習志野市)と谷津干潟(ラムサール登録湿地)
  主 催:ラムサールセンター/谷津干潟自然観察センター/
     ESD
のためのKODOMOラムサール
実行委員会(ラムサールセンター、積水化学工業ほか)
  助 成:地球環境基金
  講 演:「ESD10の視点とCEPA関連活動の接点」佐藤真久(東京都市大学准教授)
      「KODOMOラムサールとファシリテーターの役割」 中村大輔(滋賀県教員)
  定 員:15人 (締め切り2月20日)
  申 込:RCJのホームページ(http://homepage1.nifty.com/rcj/menu.htm)から申込用紙をダウ 
       ン
ロードし、お申し込みください。ホームページがみられない場合は、事務局にご連絡く 
       ださい。



「立山弥陀ヶ原・大日平のラムサール条約登録に向けたシンポジウム」のお知らせ
2012年2月18日(土)富山県立山町

  

2012年7月のラムサールCOP11(ルーマニア)に向けて環境省は、国内6か所以上の新しいラムサール条約登録湿地を指定する方針ですが、富山県の「立山弥陀ヶ原・大日平」の雪田草原もその候補のひとつで、地元自治体や住民、企業、NGOなど多様な人々がその価値やすばらしさを再認識し、登録の実現をめざして話し合うシンポジウムです。ラムサールセンターが実施協力し、副会長の磯崎博司さん(上智大学大学院教授)ほかが講演、先輩格の登録湿地「片野鴨池」(石川県加賀市)、「雨竜沼湿原」(北海道)からパネリストを迎えておこないます。

   主 催:環境省長野自然環境事務所/共催:富山県、立山町/協力:ラムサールセンター 
   日 時:2012年2月18日(土)13:3016:30 
   会 場:立山町民会館(立山町前沢2385番地) 
   講 演:磯崎博司、太田道人(富山市科学博物館)、佐藤武彦(環境省自然公園指導員)  
   パネリスト: 山村嘉康(加賀市)、佐々木純一(雨竜沼湿原を愛する会)、立山山荘協同組合、
            富山県自然保護協会、立山自然保護協会代表のみなさんほか。

   問合せ:立山町商工観光課:076-462-9971



  ESDのためのKODOMOラムサール<チェンマイ>国際湿地交流」報告

  ESD のためのKODOMOラムサール<チェンマイ>国際湿地交流」(地球環境基金助成)が20121月6日(木)~9日(火)、タイ国北部の水の都市チェンマイで、チェンマイ大学理学部と共催で開催されました。日本の谷津干潟、藤前干潟、琵琶湖、宍道湖からの子ども代表7人が、チェンマイ地区の中・高校3校の24人と交流しました。いつものように中村大輔さん(滋賀県教諭)とジェームズさん(積水化学工業CSR部)がファシリテーターを務めました。 
 
 1日めは、チェンマイ大学理学部准教授のチチョン先生による基調講演「北方タイにおける水環境問題と環境活動」、北部チェンライ地方の山地民族アカ・サンスック村のリーダー、ティーラワットさんによる山岳地域の水環境保全の取り組み報告や、アカ族の子どもたちの踊り、午後はチェンマイ市の名物になっているお濠「チェンマイモート」や、市内の川の汚染状況の調査、上流の貯水池を見学するフィールド学習がおこなわれました。

 2日めは、子どもたちによる各グループの水環境保全に関する活動発表のあと、「水辺で起こっている問題」についてグループディスカッションをおこない、「問題解決のために自分たちがすべきこと」について提言をまとめました。

 最終日の9日は、参加校の1つのチェンマイ・クリスチャンスクールを訪問し、環境をテーマにした授業を参観するなど、子どもたちとの交流がおこなわれました。

 また1月6日には、大人を対象のセミナー「ESDのためのファシリテーター研修」も開催され、「ESDのためのKODOMOラムサール」実行委員の藤倉まなみさん(桜美林大教授)、佐藤真久さん(東京都市大准教授)や、RCJ会員のビシュヌ・バンダリさん(ネパール湿地協会)のESDに関するレクチャーがありました。日本の藤前干潟と琵琶湖で環境教育をファシリテートしている3人や、KODOMOラムサールの子ども5人も参加して、英語の講義をいっしょうけんめい聞いていました。

 この事業は、ESDを推進するKODOMOラムサールの成果をタイに普及啓発し、日本とタイの子どもたちが協力して環境保全活動に取り組もうとするモデルプログラムで、チェンマイ大の客員教授に迎えられた川嶋宗継さん(元滋賀大教授)の尽力で実現しました。予想以上の大きな反響や手ごたえがあり、来年度もチェンマイで、さらに大きな規模で継続開催する計画です。


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