ラムサール通信
2008年10月23日発行 第119号


●ラムサール条約締約国会議/COP10いよいよ開幕●
[10月28日〜11月4日/チャンウォン]


 10月28日〜11月4日、ラムサール条約第10回締約国会議(COP10)が韓国・チャンウォン市ではじまります。釧路COP5(1993年)を成功させようと90年に結成されたラムサールセンター(RCJ)は、以降、COP6〜9(96年ブリスベン、99年サンホセ、02年バレンシア、05年カンパラ)に組織をあげて取り組み、アジア湿地シンポジウム(AWS)などの成果をたずさえて参加してきました。6回目となる今回も、「AWS2008」「KODOMOラムサール」はじめ日本とアジアで積み上げてきた3年間の活動を国際貢献に結びつけることをめざして、安藤会長、岩間・林・武者副会長、中村事務局長、事務局スタッフなど11人がCOP10に参加します。アジア会員も4人がエントリーしています。
最大の取り組みは「AWS2008」で採択された「ハノイコール」の本会議への提言で、主催者を代表してベトナム政府がおこなう予定です。アジアの湿地保全と賢明な利用に向けた具体的な取り組みを促すもので、「報告書/CD」(英語版)として参加者に配布されます。「ハノイコール」の英語・日本語訳を別項に掲載しました。「報告書/CD」は後日、希望者に頒布します。
もうひとつのハイライトは、RCJがチャンウォン市と共催する「子どもラムサールCOP」です。これまでのCOP1〜9の9カ国の子ども代表と、日本と韓国の子どもたちによる「国際湿地交流」で、日本からは「KODOMOラムサール」参加者550人から選ばれた18人が参加します。メッセージを作成し、28日のCOP10開会式に招待され、発表する予定です。詳細は別項参照。
会場に「ブース」を出展し、活動広報と新しく製作した「Tシャツ」(写真)の販売もおこないます。
ということで、COP10期間中、事務局はお休みです。11月6日(木)から再開します。
【ラムサールセンター展示ブース】
昌原コンベンションセンター(Changwon Exhibition & Convention Center)
3階展示ルーム D−10ブース
2008年10月28日(火)〜11月4日(火)
KODOMOラムサール報告、AWS報告および「ハノイコール」について
【ラムサールセンター現地ホテル】
ドラゴンホテル(Best Western Dragon Hotel)
34-1, Palyong-Dong, Changwon, Gyeongnam Province, Korea
電話:+82-55-237-1001  Fax:+82-55-277-1488
*子ども代表は各国代表と「エバーグリーンホール」に宿泊。連絡は上記で受付ます。



●「子どもラムサールCOP」代表18人と日程●

 釧路湿原(北海道)川村礼実・中3、佐藤奈津子・高1/濤沸湖(北海道)立崎莉乃・中3/宮島沼(北海道)鈴木美歩奈・中1/栗の木川(新潟県)青木かな・小6/佐潟(新潟)新澤岳朗・小6/福島潟(新潟)矢澤拓真・小6/尾瀬(群馬)松浦あすみ・高2/谷津干潟(千葉)田辺篤志・高2/藤前干潟(愛知)佐藤湧馬・中1/矢並湿地(愛知)杉山賢太・中3/琵琶湖(滋賀)井原大文・中1、山本賢樹・中2/中海(鳥取)西田忠信・小6、宍道湖(島根)吾郷諒華・中2、大谷慧・中2、漫湖(沖縄)高井美波・中2、高良海舟・高1  ※このほかに、琵琶湖、豊岡、中海の子どもたち数人が自主参加します。
主な活動の内容は次のとおりです。
26日 日本出発。チャンウォン市内「エバグリーンホール」に宿泊
27日 午前:ラムサール登録湿地「ウーポ沼」見学と地元学校との交流
午後:「子どもラムサールCOP(世界子ども湿地交流)」  夜:歓迎行事
28日 午前:市内の「ラムサール湿地公園」開園式典
午後:「ラムサールCOP10」開会式に出席し、メッセージ発表
29日 午前:ラムサール条約湿地「ジュナム」見学
午後:市内見学  夜:さよならパーティ(国際交流各種行事)  30日:帰国




●トキ、27年ぶりに日本の空を舞う●

 環境省のトキ人工増殖・野生復帰事業は順化訓練が順調に進み、9月25日、10羽のトキが佐渡の空に放鳥されました。日本の野生生物が絶滅し、初めて再導入が成功したことは、今後の日本の野生生物保護運動の新しい歴史を切り拓く快挙です。
秋篠宮ご夫妻を迎えての放鳥記念式典には、ラムサールセンターを代表して、武者孝幸副会長と市川智子さんが出席しました。放鳥されたトキが無事に育つことを願っています。




●「KODOMOラムサール<Tシャツ>」ができました●


KODOMOラムサール<Tシャツ>が完成。8月の「KODOMOラムサール国際湿地交流inにいがた」で子どもたちがつくったメッセージ「湿地がある 命がある ぼくらがつなげて 宝になる」を、岡本一宣事務所がデザインしたものです。後日販売します。(写真 左:表面、右:背面)


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