ラムサール通信
2008年8月1日発行 第117号


●「ラムサールセンター第18回総会」報告●

  ラムサールセンター(RCJ)第18回総会は、5月25日(日)午後1〜3時、東京・広尾のJICA地球広場で開催され、年度報告、会計報告、また次年度活動計画、予算、人事などを滞りなく承認しました。会員には議案書を送りましたので詳細は記載しませんが、3年に1度のCOPが開催される節目の年として、これからもNGOとして地道な活動を続けていくことが確認されました。
  参加した会員は、安藤元一(会長)、林聡彦、武者孝幸(以上副会長)、中村玲子(事務局長)、築地珠子(副事務局長)、亀山保(監事)はじめ、苑原俊明、宮地信良、小松潔、新井雄喜、小澤章子、中村大輔のみなさんでした。
  2007年度の事務局活動日誌を同封しますので、ごらんください。会員には2007年度会計報告、2008年度予算も同封します。 



●第78回<ワイズユース>ワークショップのお知らせ●
―アジア湿地シンポジウム2008(6月22〜25日・ハノイ)報告―

 ラムサールセンターとベトナム国天然資源環境省、IUCNベトナム、日本国環境省が共催した第4回アジア湿地シンポジウム(AWS2008)は、ハノイの国際会議場に20か国200人の参加者を迎え、湿地保全のための10項目の行動提起「ハノイコール」(別添)を採択し、6月25日、成功のうちに幕を閉じました。
 順調な経済成長で、マレーシア、タイに次いでASEAN発展の牽引車となっているベトナムは、インドシナ半島東部の3000キロの海岸線を抱く湿地の国です。地球規模で進行する気候変動、海面上昇、自然災害の激甚化などの矢面に立ち、鳥インフルエンザなどの課題にも直面しているこの国で第4回AWSが開催されたことは、大きな意義がありました。
 ラムサール決議IX.19採択後初のAWSで、条約事務局、締約国、国際NGOの注目を集めての開催でしたが、IUCNベトナムのプログラムコーディネーターを務めるB・オカラハンや、マヒドン大学(タイ)のサンサニ・チョーウ、フィリピンのアマド・トレンティーノ、IUCNネパールのビシュヌ・バンダリ、STRP副議長のレベッカ・ドクルツ、マレーシア科学大学のマショー・マンソー、シェサルマ、WIタイのアセ・サヤカ、WI中国のチェン・韓国のG-Jジュー、W-SリーなどRCJアジア会員が、準備段階からさまざまな協力を惜しまず、国際運営委員会の要として積極的な役割を果たしてくれたことが、シンポジウム成功の重要な鍵になりました。その成果を共有するためのワークショップです。どうぞふるってご参加ください。

■日時:2008年8月8日(金)18時30分〜20時30分
■場所:明治学院大学 白金キャンパス 本館8階
 法律科学研究所
    (港区白金台1-2-37)
地図:http://www.meijigakuin.ac.jp/access/

■プログラム:AWS全体報告(安藤元一)、
          ハノイコールを読む(磯崎博司)ほか
   



●「KODOMOラムサール<谷津干潟>湿地交流」報告●

 6月7日(土)〜8日(日)、千葉県習志野市で、KODOMOラムサール<谷津干潟>湿地交流(地球環境基金助成事業)が、年に1度の「谷津干潟の日」イベントのプログラムのひとつとして、谷津干潟の日実行委員会との共催で開催されました。谷津干潟周辺に住む千葉県の子どもたちに加え、釧路湿原、尾瀬(群馬)、矢並湿地(愛知)、琵琶湖(滋賀)、宍道湖(島根)、漫湖(沖縄)の子どもたち、あわせて34人が参加しました。
 1日めは、6グループに分かれて谷津干潟の生き物観察をしたあと、干潟をテーマにしたミュージカル観劇や、谷津干潟の歴史や干潟の生態系についての話を聞き、人間と干潟の関わりについて学習しました。その後、コミュニティープラザ茶茶に布団を運び込んで宿泊しました。
 2日めは、それぞれの湿地紹介と、「KODOMOメッセージ」づくりをしました。途中、谷津干潟の日の行事を見学もしながら、真剣な話し合いが行われました。それぞれメッセージに盛り込みたいキーワードを出し合い、次のようにまとめました。

「命のつながり 谷津干潟 〜ぼくらにもできる ぬくもり探し〜」

 KODOMOラムサール<谷津干潟>湿地交流に参加してくれた子どもたちは以下のとおりです。ありがとうございました。
釧路湿原/佐藤奈津子:釧路湖陵高等学校1年 尾瀬/松浦あすみ:尾瀬高等学校2年 矢並湿地/杉山賢太:松平中学校3年 琵琶湖/山本賢樹:高穂中学校2年 宍道湖/吾郷諒華:島根大学教育学部附属中学校2年 漫湖/高良海舟:興南高等学校1年 高良俊輝:鏡原中学校2年 高井美波:沖縄商学高等学校附属中学校2年 谷津干潟/織戸萌恵香:東習志野小学校3年 織戸啓太:東習志野小学校5年 河合千尋、高木優衣:谷津小学校3年 室屋いずみ、山田彩乃:秋津小学校4年 鈴木優菜、永田茉莉咲:大久保東小学校4年 伊藤美貴、岩井蘭、岩井玲、岩波里帆子、坂本舞音、竹内遥、吉井美帆:津田沼小学校4年 岩井彩:津田沼小学校6年 加納時定、森迫卓也、安河内里菜:谷津南小学校6年 北野侑季、芝岡あゆみ、渡辺尚貴:習志野市立第七中学校2年 新井梨奈:習志野市立第三中学校3年 山川晃:OISCA高等学校1年 澤本将太:薬園台高等学校1年 田辺篤志:東京学館浦安高等学校2年




●エコライフフェア2008「湿地の恵み展」報告●

 6月7日(土)〜8日(日)、東京都代々木公園で開催されたエコライフ・フェア2008(環境省主催)で、例年どおりの日本国際湿地保全連合、ラムサールセンターだけでなく、今年はラムサール条約登録湿地関係市町村会議も初めて共催に加わって、「湿地の恵み展。ラムサール条約湿地の観光と物産」を開催しました。
 今回は、ラムサール条約湿地の16の自治体・団体が参加、うち、ラムサール条約登録湿地関係市町村会議、雨竜沼湿原を愛する会、宮城県栗原市、新潟県西区、滋賀県高島市が担当者を派遣してくれました。
 当日は、各湿地のポスターや観光資料、物産などをブースに展示し、参加団体担当者やボランティアなど述べ30人によって、続々と訪れる人々に湿地の説明、解説、物産の紹介と試供・試飲の提供、子ども向けの湿地クイズ、湿地保全のための募金活動をおこないました。
 参加自治体・団体は以下のとおりです。ご協力ありがとうございました。

ラムサール条約登録湿地関係市町村会議、北海道、釧路国際ウェットランドセンター、雨竜沼湿原を愛する会、浜中町観光協会・NPO法人霧多布湿原トラスト、網走市、宮城県栗原市、新潟市、尾瀬林業、(有)自然計画、琵琶湖ラムサール連絡協議会、高島市、加賀市・片野鴨池周辺生態系管理協議会、島根県、大分県九重町 特別参加:オーストラリア・バンロックステーション湿地




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