ラムサール通信
2008年2月14日発行 第113号


 2008年最初の通信です。今年は6月にベトナム・ハノイで、第4回アジア湿地シンポジウム(AWS2008)、10月には韓国・昌原で第10回ラムサール条約締約国会議(COP10)が開催されます。AWS2008は、ラムサール条約「決議IX.19」で位置づけられた、条約の実施をサポートし、COP10に向けてのアジアからの問題提起を探る、ラムサールセンターが中心となって主導する重要な会議です。会員のみなさんの参加とご協力なしには成功できません。よろしくご支援をお願いします。



●第75回<ワイズユース>ワークショップのおしらせ●
「ラムサール条約と生物多様性条約がもとめるCEPAについて考える そのC」

 今年度、明治学院大学の委託を受け、法政策分野における効果的なCEPA(環境教育)活動の実施に向けて、基本枠組みを定めている関連諸条約の分析調査、具体的に行われている先行事例調査事業で、ラムサール条約と生物多様性条約がもとめているCEPAについて、決議や勧告などを中心に検討をおこなっています。第4回会合では、この分野で活躍中の生物多様性JAPANと琵琶湖ラムサール研究会から講師を招き、討議をします。関心をお持ちの研究者、NGO関係者の参加を歓迎します。

  ■日 時:2008年2月29日(金)18時30分〜20時30分
  ■場 所:明治学院大学 白金キャンパス 本館8階法律科学研究所会議室
       (港区白金台1−2−37) 地図:http://www.meijigakuin.ac.jp/access/
  ■プログラム:
   ・「生物多様性に関するCEPA活動−生物多様性JAPANを例に(仮)」
          金田正人さん(生物多様性JAPAN)
   ・「ラムサール条約に関するCEPA活動−琵琶湖ラムサール研究会を例に(仮)」
          村上悟さん(琵琶湖ラムサール研究会)

  ■参加費:2000円(会員・学生1000円) *終了後はいつもの懇親会です。




●アジア湿地シンポジウム2008(6月22〜25日・ハノイ)、発表要旨募集中●
できるだけ多くの日本の経験を、アジアに伝えてください

 「第4回アジア湿地シンポジウム(AWS2008)」が、6月22〜25日、ベトナムのハノイで開催されます。シンポジウムでは、9つのテクニカルセッションが設けられ、現在、セッションごとに発表論文、発表者を募集中です。希望者は、事前登録手続きとともに、定められた書式の要旨(英語400ワード以内)をシンポジウム事務局に提出してください。各セッションの議長らが中心に検討のうえ、口頭発表者とポスター発表者を決めます。要旨の提出締切りが2月29日(金)と迫っています。できるだけ多くの方のご応募をお待ちしています。詳細はhttp://www.aws2008.netへ。問い合わせはラムサールセンター事務局まで。



●<ワイズユース>ワークショップ報告(73回/74回)●

「中国の湿地保全政策とNGOの役割」


 2007年11月27日(火)、第73回<ワイズユース>ワークショップ「中国の湿地保全政策とNGOの役割」が、日本国際湿地保全連合の共催、アジア経済研究所の後援で開催されました。ウェットランドインターナショナル中国代表の陳克林(チェン・ケリン)さんが、「トキ野生復帰日中国際シンポジウム」(11月25日・新潟/環境省ほか実行委員会主催)に参加、来日したのを機に企画されたもので、中国の湿地保全の現状について、1時間にわたり講演していただきました。98年の長江大洪水以降、集水域の森林伐採が強く規制され、2004年には中国湿地保全行動計画が策定されるなど湿地政策の進展があったこと、北京など大都市の深刻な水不足、北西部湿原の再生事業など、臨場感に富んだ興味深いお話でした。
 参加者13人。会員は安藤会長ほか、武者、亀山、中村玲、大塚、長井、神辺、築地、平井のみなさんでした。

●「人と湿地と生きものの共生を考える そのC」●

 2007年12月5日(水)、明治学院大学白金校舎で、第74回ワークショップ「人と湿地と生きものの共生を考える」シリーズの第4回会合がおこなわれました。九州大学工学研究院の島谷幸宏先生(環境都市部門)を迎え、今年度スタートした「トキ野生復帰研究プロジェクト」を中心に、佐賀県で実践された住民参加型の湿地再生事業などを発表していただき、活発な意見交換がおこなわれました。東京農大、明治学院大、東京工業大からの学生参加もあって参加者は21人。安藤会長はじめ磯崎、岩間、林、武者の副会長、亀山監事、中村事務局長、名執、築地、小澤さんなどRCJの役員全員が勢ぞろいしました。



●「トキ野生復帰日中国際シンポジウム」(2007年11月・新潟)報告●

 今秋にも試験放鳥を目標としている日本のトキの野生復帰をめぐって、中国の先進例や、豊岡市のコウノトリ、ヨーロッパのホオアカトキの経験を交えての検討と意見交換をおこなった「トキ野生復帰日中国際シンポジウム」(新潟)は、300人を超す参加者を迎え、大成功でした。
 ラムサールセンターも実行委員会に加わり、パネルディスカッションのコーディネーターを事務局長の中村玲子さんが務めたほか、企業の湿地保全への取り組みが評価され2002年にラムサール湿地保全賞を受賞したバンロックステーションワイン(オーストラリア)の支援で開始したRCJの「トキと湿地」プロジェクトの広報をおこないました。



●COP10プレ・シンポジウム 国際湿地シンポジウム●
2008年3月27〜28日・ソウル大学

 ラムサールセンター、ウェットランド韓国、韓国環境省らと共催で、標記シンポジウムの準備が進められています。「湿地の再生」「湿地と水田」などを中心テーマとします。参加者募集中です。事務局までご照会ください。



■■■ラムサールマークを普及させましょう■■■
すでに、北海道のラムサール条約湿地の全てに看板が設置されました。
本州以南の湿地への普及に、みなさんのご協力をお願いします。




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