ラムサール通信
2006年10月17日発行 第103号


「KODOMOラムサール湿地交流」北海道ブロックから開幕
子どもたち60人が参加。発表・討論、メッセージを採択

  10月7〜8日、北海道網走市で「KODOMOラムサール」北海道ブロック湿地交流が、地元の濤沸湖はじめサロベツ原野、クッチャロ湖、宮島沼、釧路湿原、霧多布湿原のラムサール登録湿地の子どもたちと、KODOMOリーダーの山本賢樹くん(琵琶湖)、松井佑真くん(濤沸湖)、チャンサク・ブアバンくん(タイ・タレノイ湿地)など60人の子どもたちが参加して、1泊2日で開催されました。
 7日のプログラムは、それぞれの湿地とそこでの活動を紹介する発表と討論が中心で、滋賀県草津市立笠縫東小学校教諭の中村大輔先生の司会・指導で進められました。中村先生は、琵琶湖のほとりの伯母川で活動する子どもエコグループ「伯母Q五郎」の顧問で、環境教育に熱心な実践的な指導者です。討論では、各湿地・グループから選ばれた代表の子どもたちが中心になって、湿地について思っていること、子どもたちは何をすべきかなど、いろいろな課題、問題点をだしあい、話しあいました。
 夜は、網走市のボランティアによる歓迎パーティー。北海道名物サケのチャンチャン焼とバーベキューをわいわい楽しく味わいました。宿舎は山の上のロッジで、10人ずつに分かれて、ゲームをしたり交流しました。
 8日はあいにく天気が悪く、濤沸湖の視察や植樹の予定を変更。体育館でいくつかのグループに分かれて討論をつづけ、次の中海・宍道湖で開催される湿地交流につなげる「KODOMOメッセージ」として、話しあった内容をキーワードに集約し、「豊かな自然を守るために一人ひとりが行動をはじめよう 子どもがはぐくむ未来の自然」とまとめました。これを大きな布に書き、参加者みんなでサインしました。
 季節外れの、台風なみの低気圧が襲来し、濤沸湖での野外プログラムを変更せざるをえませんでしたが、網走市とNGO網走ねいちゃあいんふぉめいしょん、日本野鳥の会オホーツク支部など地元の人たちのご協力で、無事、成功裏に終わりました。ありがとうございました。


●KODOMOラムサール募金へのご寄付ありがとうございます●

タイの子どもたちを招待できました。ひきつづきよろしくお願いします

 ラムサール通信102号で、「KODOMOラムサール」活動にアジアの子どもたちを参加させるための資金への協賛、協力をお願い(目標100万円)したところ、多くの方からご協力の申し出があり、10月13日現在、49万9630円のご寄付をいただきました。これにより、タイのラムサール登録湿地タレノイ湿地からKODOMOリーダー1人とNGOメンバー2人を、北海道ブロック湿地交流(10月7〜8日)に招待することができました。昨年のアジア・アフリカ子ども湿地交流(ウガンダ)にアジア代表で参加したチャンサク・ブアバン君と、ブアバン君のお父さんで地元の中学校の先生チン・ブアバンさん、タレノイ湿地で活動している国際NGOウェットランドインターナショナル・タイの研究員ベンチャワンさんの3人です。
 一行は、網走市での「KODOMOラムサール」に参加後、霧多布湿原トラストの協力で浜中町を訪れ、9〜10日、霧多布湿原と厚岸湖・別寒辺牛湿原、摩周湖などを見学、地元の暖かい歓迎を受けました。さらに11〜12日、サロマ湖を訪れ、サロマ湖養殖漁業組合の案内で漁業関係者らと交流し、「日本がこんなにさまざな湿地をもつ、自然豊かな国だったとは」と感嘆して帰国しました。
 ラムサールセンターでは、ひきつづいて開催される近畿・中国ブロック(11月18〜19日/中海・宍道湖)、東北・関東ブロック(12月2〜3日/佐潟)、九州・沖縄ブロック(2007年1月27〜28日/漫湖)の湿地交流に、韓国、中国、インド、モンゴルなどの子どもたちを招待する計画です。これらの実現には、さらに多くの資金が必要になります。協賛企業、寄付金へのご協力をなおいっそうお願いいたします。国際協力の輪を、みなさんのご協力で大きく育ててください。

                *これまでご寄付、ご協力いただいたみなさんです*
宮林泰彦、小野寺照夫、高橋康之、黒田時夫、船木邦雄、佐藤吉雄、園部浩一郎、常呂漁業協同組合、佐呂間漁業協同組合、湧別漁業協同組合、阿部与志輝、渡辺一馬、加川正憲、宮下隆、加藤重信、大鷹良江、川口和夫、千谷浩司(敬称略)


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