ラムサール通信
2013年6月21日発行 第159号



●ラムサール条約第5回締約国会議 20周年シンポジウム●
「ラムサール釧路会議(COP5)+20」のお知らせ

前号でもお知らせしましたが、今年は、アジアで初めてラムサール条約の締約国会議が釧路市で開催されて、20周年にあたります。地元釧路市では7月6〜7日、ラムサール会議が開催された会場で、盛大な記念イベントを開催します。釧路会議開催に尽力し、ラムサール条約の日本における普及に大きな貢献をした内外のゲストが一堂に会する予定です。
それにさきがけて、来日する海外ゲストスピーカー(ダン・ネイビッドさん、ラリー・メイソンさん)を中心に、7月4日、東京・青山の国連大学で特別シンポジウムが開催されます。チラシを同封します。多くの方の参加をお待ちしています。申し込み締め切りは25日です。


●ESDのためのKODOMOラムサール<三方五湖>● 
参加者募集を開始しました

 8月9〜11日、福井県のラムサール条約湿地「三方五湖」(若狭町・美浜町)で開催します。湿地と人間の生活は、古くから密接に関係し、食料、飲み水、農業・漁業など、湿地とともに暮らし、自然と共生してきました。三方五湖でも、縄文時代の昔から人々が湖のほとりで暮らし、湿地の恵みを利用しながら生活してきました。そして、いまも漁業や農業はじめ水域と緑の複雑に入り組んだ特異な美しい景観に心をいやされながら、人と湿地がバランスよく共生しています。
 この縄文時代からつづく三方五湖と人間とのかかわり方、うけつがれてきた文化をテーマに、湿地が持っている価値や、食文化を通じて湿地の歴史と環境について学ぼうというのが、今回のKODOMOラムサールの目的です。全国の子どもを募集します。詳しい募集案内と申込用紙は以下からダウンロードできます。ダウンロードできないときは、RCJ事務局までご連絡ください。


●ラムサールセンター2013年度「総会」報告●

ラムサールセンター(RCJ)総会が、5月19日(日)、 東京・市ヶ谷のJICA地球広場で開催されました。1990年設立から23回目の総会で、会員・オブザーバー26人が出席しました。
[T] 2012年度(2012年4月〜2013年3月)活動報告
 2012年度活動は、第7期中期計画(2009〜12年)の最終年度で、ラムサールCOP11への貢献をめざすアジア湿地シンポジウム(マレーシア・サバ/中国・無錫)の成果を届けることを中心に計画どおりに実施されました。
「ESDのためのKODOMOラムサール」は2年目となり、2014年の「DESDユネスコ世界会議」に向けて成果を具体化する取り組みとして、国内とアジアで実施されました。
 その他、国内46登録湿地の支援活動、アジアで新たにスタートした「トヨタ環境活動助成」事業、アジア会員の現地プロジェクト協力など多彩な活動を展開しました。概略を報告します。

1 ラムサール条約第11回締約国会議(COP11)への貢献(KNCF助成事業)
 COP11は7月6〜13日、ルーマニアの首都ブカレストで開催され、138締約国415人が参加。22の決議が採択されました。RCJからは国内外の会員21人が参加。AWSサバ/無錫の「宣言」を会議に提供、AWSの歴史をまとめた小冊子「AWS−大津から無錫へ」を配布し、展示ブースでは、「ESD・KODOMOラムサール」などRCJ活動を紹介し、各国代表・NGOらと交流しました。
 締約国の増加で「地域会合」の重要性が指摘され、AWSは高く評価されました。アフリカ地域での開催が打診されるなど、次回開催についてもいくつかの政府代表と接触がありました。
 AWSの成果は、「生物多様性条約COP11(インド・ハイデラバード)」にも提供しました。

2 「ESDのためのKODOMOラムサール」(JFGE、積水化学工業、FAN助成・支援事業)
 今年度も積水化学と専門家による実行委員会で実施。8月に滋賀県で積水化学65周年と連携した「琵琶湖」、1月にタイでチェンマイ大と共催した「ナコンサワン」の2事業は規模が大きく、ESDの趣旨に応える成果をあげました。今回から国連環境計画(UNEP/ROAP)が後援に名を連ね、FAN(大学生組織)が「バードソン」の募金を提供してくれました。以下、主な活動です。
 6月 エコライフェア2012「ESD・KODOMO/湿地の恵み展」(東京)/「NEC学生バードソン」
 7月 ESD・KODOMO国際湿地交流<琵琶湖>事前研修(大津)
 8月 ESD・KODOMO国際湿地交流<琵琶湖>
 9月 ESDテーマ会議プレワークショップ(東京)
 10月 ESD・KODOMO国際湿地交流<ハイデラバード・インド>/子どもラムサール<濤沸湖>
 11月 ESD全国学びあいフォーラム/ESD・KODOMO国際ワークショップ<蕪栗沼>(宮城)/ESD・KODOMO<藤前干潟>(愛知)
 1月 ESD・KODOMO国際湿地交流<ナコンサワン・タイ>/ESD地球市民会議(東京)

3 国内の登録湿地を中心とした支援・協力
 全国46湿地となり地域は26道県、タイプも遊水地、湧水、川、雪田など広範囲、網羅的に拡大しましたが、保全と賢明な利用、住民参加はまだまだ不十分です。

 7月 環境省『日本のラムサール条約湿地』(日・英版)製作協力
 8月 登録湿地中部ブロック会議(三方五湖)
 10月 登録湿地関係市町村会議(谷津干潟)/北海道ラムサールネット会議(濤沸湖)
 11月 藤前干潟登録10周年記念デー(愛知)
 2月 荒尾干潟のワイズユースを考えるシンポ(熊本)
 3月 出水平野への普及啓発(鹿児島)/経団連自然保護協議会「企業とNGO交流会」(東京)
 *その他 各湿地・団体などへの資料・情報提供と会合参加など。

4 エコライフフェア2012「湿地の恵み展」
 6月2〜3日、東京・代々木公園。環境省主催のフェアに関係市町村会議と協力して出展。全国29湿地25団体が参加。観光と物産、ESDをPR。入場者6万6000人。懇親会で交流もしました。

5 「生きものと人・共生の里を考えるシンポジウム」
 10月7〜8日。鹿児島・出水、山口・周南、兵庫・豊岡、新潟・佐渡の4市巡回シンポは5年目となり佐渡で開催。4市の子ども代表発表、パネル討論のほか、トキ野生復帰事業の視察などがおこなわれました。次回は2014年1月に出水市で、「ESD・KODOMO」開催を要請されました。

6 「バングラデシュ国ドルガダ島の住民参加による沿岸生物多様性保全事業」(トヨタ助成)
 トヨタ環境活動助成海外プロジェクトに採択され、2013年1月から2年、総額698万円の事業。NGOバングラデシュ・ポーシュと共同で、同国南部の低湿地マングローブ林5村(1500世帯1万人)を対象に、環境教育や植林など持続可能な開発アプローチで生物多様性を保全し、人々の生計向上をめざします。2月4〜16日、亀山保さんを中心に第1次ミッションを派遣し、現地事務所を開設してスタートしました。RCJ主体の海外現地事業は初の試みです。

7 海外における調査研究・会議参加
 9月IUCNコングレス(韓国・済州島)/11月中央アジアのラムサール地域会議(キルギス)/2月生態系アプローチ生物多様性コミュニティセミナー(バングラデシュ)などに参加しました。

8 海外NGO活動支援
 アジア会員・NGO活動を支援するため、地球環境基金(JFGE)の代理人として、以下のプロジェクトを支援しました。
  ・インド環境協会「CBD・湿地クラブ」/代理人RCJ(3年計画2年目)/10月に「ESD〜」プログラムで日本の子ども代表を派遣。
  ・パリシュリ(インド)「ビタカニカ湿地」/代理人武者孝幸(3年計画1年目)/10月に現地活動視察のため事務局スタッフを派遣。
  ・ポーシュ(バングラデシュ)「モヘシュカリ島」/代理人RCJ(3年計画2年目)/2月に現地活動視察と「トヨタ事業」で事務局スタッフほかを派遣。
  ・ネパール湿地協会(ネパール)「カトマンズの水資源」/代理人岩間徹(2年計画2年目)/3月に現地視察のため事務局スタッフを派遣。
  ・その他、WI中国「ESD/湿地の学校」などを支援しました。

9 JFGE「海外派遣研修」への協力
 2009年〜10年にRCJが受託したJFGE主催「海外派遣研修」を、日本マレーシア協会が受託。実施協力を要請され、8月25日〜9月13日、事務局と黒澤優子さんを派遣しました。

10 RCJの基本活動
 前年度、「勉強会が不十分」と指摘されましたが、大幅改善はできませんでした。背景には、設立23年となり、登録湿地は46、NGO活動も活発になり、ラムサールは学校でも扱い、市民の環境認識が大きく前進したこともあります。しかし一方で、海外からの支援要請・国際協力の重要性は高まり、「ESD」事業に注力してきた現状があります。以下、概要を報告します。
 ・ワイズユースワークショップ: 1回開催(2回の計画)。
 ・ラムサール通信: 6回発行(計画どおり)/必要に応じてメーリングリスト連絡を活用。
 ・ホームページの運用: ラムサール通信と連動するとともに、必要に応じて更新運用。
 ・各種会議などへの協力と参加: 上述のとおり。
 ・CEPA教材・ツールの開発製作: @『ESDハンドブック』は未発行/A「ESD Tシャツ」は複数バージョンを製作、配布。
 ・その他: 事務局への資料請求、情報提供には適宜対応。

11 環境教育促進法の「協働取組事業」申請と不採択について
 2012年10月に「環境教育等促進法」が改正施行され、2013年3月、環境省総合環境政策局民間活動支援室が「地域活性化を担う環境保全活動の協働取組推進事業」を公募したため、「ESDのためのKODOMOラムサール」を全国事業として立案し、年度末の3月31日の「臨時・拡大役員会」で検討し、4月26日、「ラムサール条約湿地における『KODOMOラムサール湿地交流』」事業として、応募、申請しましたが、6月12日、不採択となりました。

12 組織と事務局
 8月23日、副会長の菊地邦雄さんが逝去されましたが、今年度は以下の体制で運営しました。
 会長:安藤元一(東京農大教授)/副会長:磯崎博司(上智大大学院教授)、岩間徹(西南学院大教授)、菊地邦雄(元法政大教授)、藤倉良(法政大教授)、武者孝幸(ジャーナリスト)、林聡彦(コンサルタント)/監事:亀山保(映像プロデューサー)/事務局長:中村玲子(ライター)/事務局:中村秀次、市川智子、笠原雅子、岡本嶺子、大原みさとほかボランティアなど

[U] 2012年度(2012年4月〜2013年3月)決算報告 *会員には別添します。
[V] 2013年度(2013年4月〜2014年3月)活動計画
基本方針:
 アジアの政治情勢の不安定さは、つづいています。経済格差、貧困、社会不安も同様です。
 日本の政治は再び政権が交代し、経済低迷、デフレ、東日本震災復興、近隣諸国との外交緊張と、多くの課題をかかえたままです。地球温暖化対策はじめ環境問題は、国の財政危機もあって、大きな前進はみられませんが、注目点として、企業CSRの進展・基金拡充などをあげておきます。
 2015年のCOP12(ウルグアイ)を目標とする、「第8期中期計画(2013〜2015年)」をスタートさせます。いま、RCJに期待されているのは「アジアへの貢献」です。条約事務局もそれを期待しています。締約国が増えて「地域」が重視され、決議\.19「AWS」の役割はひきつづき大きいと認識すべきです。決議].31「水田決議」のフォローも含め、取り組んでいく必要があります。
 国内的には、登録湿地拡大をCEPA戦略とした、ラムサール条約と保全・賢明な利用の理解・普及の取り組みは、1993年の釧路COP5から20年間で、大きな成果をあげてきました。46登録湿地は地域的、湿地タイプ的にある程度、網羅され、ラムサール条約実施の基礎はできつつあります。今後は、この登録湿地を拠点とした具体的な課題の実践と、それに必要な地元の人々の参加の促進です。しかし、関係市町村の多くは財政・人材不足で、登録はしたものの「なにから、どうやっていいか」という状況です。解決には、国や関係機関、NGO、市民との連携が不可欠です。
 RCJの2013年度の活動は、国際的にはCOP12への貢献をめざす「AWS」の開催準備、国内的には、2002年からはじまった「KODOMOラムサール」運動の総仕上げともいえる、「ESDのためのKODOMOラムサール」3年目活動を中心に取り組みます。以下、詳述します。
1 AWSを中心とするアジアにおける活動(KNCF助成事業)
 2015年11月「ラムサールCOP12」(ウルグアイ)への貢献をめざす、「アジア湿地シンポジウム(AWS)」開催を目標に、前段として、これまでのAWSの成果を検証し、条約の履行が遅れている国々への普及啓発をめざす「AWS活動の効果的促進のためのアジアのラムサール条約履行後進性地域の湿地調査・研究支援事業」をKNCFの助成を受け、2年計画で進めます。
 今年度の活動候補地はミャンマー、ブータンなどです。この活動のなかで、ラムサール条約事務局・常設委員会、環境省などと調整しつつ、次回のAWS開催地を絞りこんでいきます。
 なお昨年度、カンボジアはじめ、中央アジア(キルギス)や西アジア(UAE)、アフリカ(ウガンダ)などからAWSに関心が寄せられていること、RCJ会員のインド・バングラデシュ・ネパール3国のNGOが新たなネットワーク構築をめざしていることなどから、AWSの次の「発展的展望」についても検討します。

2 「バングラデシュ国ドルガダ島の住民参加による沿岸生物多様性保全事業」(トヨタ助成事業)
 2年目で、計画進行に問題はありませんが、必要に応じてミッションを派遣します。なお土井正典・亀山保両会員から、現地住民参加による「生計向上事業(カニ養殖や天日干し塩など)」について提案があり、検討を進めます。会員のボランティア参加・協力お願いします。

3 「ESDのためのKODOMOラムサール」(JFGE助成ほかの支援事業)
「ESDのための『KODOMOラムサール』−持続可能な開発のための環境教育」の3年目事業で、2014年「国連DESDユネスコ世界会議」(愛知県)への貢献が目標です。活動ゴールと同会議との連携については、環境省、関係機関と協議して決定します。主な日程は以下のとおりです。
 ・6月 エコライフフェア協賛「湿地の恵み展」/ESD・KODOMOラムサール<雨竜沼湿原>(HRN主催) *実施済み。
 ・6月 「インド・生物多様性とESD(IES主催)」子ども代表派遣 *実施済み。
 ・7月 「ラムサール釧路COP5+20記念事業(ESD・KODOMO)」(釧路市ほかと共催)
 ・8月 「ESD・KODOMO<三方五湖>」
 ・1月 「ESD・KODOMO国際湿地交流<バンコク>」
 ・1月 「ESD・KODOMO<出水平野>」
 ・3月 「ESD・KODOMOラムサール国際評価会議(仮)」(愛知・豊田市)

4 環境教育促進法の「協働取組事業」について
 不採択、計画中止。

5 国内における登録湿地を中心とした支援・協力
 「KODOMOラムサール」にも関連する活動ですが、すでに「釧路COP5+20」(7月)など決まっている活動のほか、いくつかの相談を受けている問題もあります。新規登録をめざす問題ともども、RCJの基礎活動として取り組んでいきます。

6 エコライフフェア2013「湿地の恵み展」
 6月1〜2日に実施済。

7 「生きものと人・共生の里を考えるシンポジウム」
 鹿児島県出水市で2014年1月に開催予定。ナベヅルが1万羽以上越冬するため、鳥インフル発生リスク回避が課題で、分散問題を公式に検討する「国際シンポジウム」として計画中、RCJに「ESD・KODOMOラムサール」の同時開催が要請されています。全国規模のイベントとして応援します。

8 海外NGO活動支援
 今年度も以下のNGO活動をJFGEの代理人として支援します。
 ・インド環境協会(インド)「CBD・湿地クラブ」/代理人RCJ(3年計画3年目)
  *6月に「ESD〜」プログラムに子ども代表を派遣し実施済み。
  *KNCF助成の「南アジアNGOネットワーク」事業についても支援します。
 ・パリシュリ(インド)「ビタカニカ湿地」/代理人武者孝幸(3年計画2年目)
  *KNCF「生物多様性保全」事業についても支援します。
 ・ポーシュ(バングラデシュ)「モヘシュカリ島」/代理人RCJ(3年計画3年目)
  *トヨタ事業と2本立てで進めますが、12月の総選挙を前に政情が不安定で要注意です。

9 RCJの基本活動
 前述したとおり情勢の変化に応じた「質」を考えながら進めます。
 ・ワイズユースワークショップ: 2回以上の開催をめざします。
 ・ラムサール通信・HP運用: 6回の発行と迅速な更新をめざします。
 ・各種会議などへの協力と参加: 必要に応じて会員にも要請します。
 ・CEPA教材・ツールの開発製作: 未完成の「ESDハンドブック」ほか「Tシャツ」も。
 ・その他: 事務局への資料請求、情報提供には適宜対応する。
 ・近年要請の多い大学からの「インターン」は、目的・意思を確認のうえ、受け入れていきます。

10 組織の新体制と事務局
 現行役員を再任しました。菊地さんの後任として、亀山保さんと岩崎慎平さんが副会長に新任され、藤岡比左志さんが監事に選任されました。活動が活発になり、副会長職の枠をひろげました。
  会 長 安藤元一(東京農大学教授)
  副会長 磯崎博司(上智大大学院教授)、岩間徹(西南学院大教授)、藤倉良(法政大教授)武者孝幸(ジャーナリスト)、林聡彦(コンサルタント)、亀山保(映像プロデューサー)、岩崎慎平(福岡女子大講師)
  監 事 藤岡比左志(ダイヤモンド・ビッグ社)
 事務局長 中村玲子(ライター)
 事務局スタッフ 笠原雅子(会計)、中村秀次、岡本嶺子ほかボランティア数名/市川智子さんは休職中です。

[V] 2013年度(2013年4月〜2014年3月)予算計画 *会員には別添します。


●ESDのためのKODOMOラムサール<雨竜>活動報告● 

  6月1日(土)〜2日(日)、北海道の雨竜町で「ESDのためのKODOMOラムサール<雨竜>」が開催されました。中海(4人)、円山川下流域周辺水田(2人)、濤沸湖(2人)、厚岸・別寒辺牛湿原(3人)、大沼(4人)、宮島沼(6人)の6つのラムサール条約湿地から合計21人の子どもが参加しました。
 地元のNGO「雨竜沼湿原を愛する会」の外山陽一さん(事務局長)と、上月光雄さんの案内で、雨竜沼湿原の雪解け水を集める暑寒ダム、雨竜の開拓の歴史とゆかりの深い蜂須賀史跡公園、ダムから流れてきた水を活用しての水田農家を訪れ、田んぼへ入って実際に田植えを体験しました。
 夕食後は、4つのグループにわかれて、おいしい雨竜米を作るために大切だと思う要素を話し合い、その中からとくに大切な6つの要素を決めてイラストを作成。次の日の全体ディスカッションで、みんながあげた20の「大切な要素」とイラストのなかから、6つを選び、「みんなを幸せにするお米〜雨竜沼湿原の恵み〜」というキャッチコピーも決め、すてきなポスターを完成させました。
 子どもたちが選んだ「おいしい雨竜米を作るために大切だと思う要素」は、「ダムの利用」「蜂須賀さん」「人の知恵・工夫・努力」「栄養のある水」「栄養のある土」「きれいな空気」の6つでした。
                                                               


●エコライフ・フェア2013●
「ESDのためのKODOMOラムサール・湿地の恵み展」報告

2013年6月1〜2日に東京・代々木公園で、環境省主催の「エコライフ・フェア2013」が開催されました。RCJは、日本国際湿地保全連合、ラムサール条約登録湿地関係市町と「湿地の恵み展実行委員会」を構成し、環境省野生生物課の協力を得て、ブースを出展しました。湿地をテーマにした学習・交流活動「KODOMOラムサール」の普及啓発と、日本のラムサール条約湿地の「観光と物産」をクイズやポスター通じてPRしました。今年は46条約湿地から、23湿地・20団体が参加し、サロベツ原野、佐潟、渡良瀬遊水地、藤前干潟、円山川下流域・周辺水田、立山弥陀ヶ原・大日平、漫湖からは、自治体やNGOの担当者が上京してくれました。2日には、劇団シンデレラの「ESD生きものミュージカル」の上演もあり、湿地・団体間で楽しく情報交換し、横の繋がりを広げる場となりました。
 RCJからは、中村玲子、岡本嶺子、亀山保、長倉恵美子、尾崎友紀、古屋翔太、佐藤奈津子さんがスタッフとして、北本健人、市毛加奈子、窪田圭佑、庭屋貴史、岡田有加のみなさんがボランティアとして協力してくれました。
                     



 【RCJ2012年度の主な活動】
4月10日:積水化学工業と子ども環境サミット打合せ
4月13日:地球環境基金(JFGE)2012年度助成内定
4月23日:インテム・RCJ合同会議(チリカ案件)
4月27日:積水化学で子どもサミット会議
5月8日:JFGE内定説明会
5月10日:KODOMOラムサール<琵琶湖>事前調査(滋賀)
5月19日:ESD-KODOMOラムサール実行委員会開催
5月26日:ラムサールセンター第22回総会
6月2〜3日:エコライフ・フェア2012「ESD-KODOMO/湿地の恵み展」出展
7月5〜15日:ラムサール条約第12回締約国会議(ルーマニア)に参加。展示ブース出展
7月22日:「ESD-KODOMOラムサール国際湿地交流in琵琶湖」事前研修(滋賀)
8月4〜5日:「ESD-KODOMOラムサール国際湿地交流in琵琶湖」開催
8月9日:ESD-KODOMOラムサール<三方五湖>打合せ
8月25〜26日:三方五湖自然再生フォーラム/ラムサール条約湿地中部ブロック会議(福井)
8月25日〜9月13日:JFGE海外派遣研修(マレーシア)に協力
9月1日:日本湿地学会総会に参加(東京農大)
9月7日:「ESDテーマ会議2012」プレワークショップで事例報告(立教大学)
9月8〜11日:IUCNコングレス(韓国)に参加
9月12日:KODOMO<琵琶湖>打合せ(大津)
9月16日:KODOMO<藤前干潟>打合せ(名古屋)
9月18日:JICA水環境教育研修に協力(谷津干潟)
9月21日:NEC学生バードソン報告会に参加
9月25日:藤前干潟ふれあいデー実行委員会(名古屋)
10月6〜9日:「ESD-KODOMOラムサール国際湿地交流<ハイデラバード>」開催、CBD_COP11に参加(インド)
10月7〜8日:人と生きもの・共生の里を考えるシンポジウムに参加(佐渡)
10月13日:JFGE活動報告会(東京)
10月20〜22日:北海道ラムサールネットワーク総会/子どもラムサール濤沸湖に参加
10月24〜29日:「ESD-KODOMOラムサール国際湿地交流<ナコンサワン>」下見、UNEP打合せ(タイ)
10月26日:ラムサール条約登録湿地関係市町村会議(習志野)
10月27日:JFGE海外派遣研修報告会に参加(東京)
11月4日:ESD全国学びあいフォーラムinおかやまで事例報告(岡山)
11月7日:第90回ワイズユースワークショップ開催(東京)
11月8日:「ESD-KODOMOラムサール」国際WS〜湿地の生物多様性保全に関する人材育成〜開催(蕪栗沼)
11月17〜18日:「ESD-KODOMOラムサール<藤前干潟>」開催(名古屋)、「藤前干潟」ラムサール条約登録10周年記念式典に参加、藤前干潟ふれあいデーに出展、ESD-KODOMOラムサール<三方五湖>打合せ
11月19日:JICA生物多様性セミナー
11月19〜22日:ラムサール条約と中央アジアの湿地についての国際会議、中央アジアのラムサール条約履行にかかる地域会合(キルギス)に参加
11月21日:辻井達一ラムサール条約湿地保全賞受賞祝賀会(釧路)
11月27〜28日:ESD地球市民会議で事例報告(代々木)
12月5日:トヨタ環境活動助成プログラム発表会(東京)
12月7日:荒尾干潟のワイズユースを考えるシンポジウム打合せ(荒尾)
12月10日:環境教育促進法説明会(函館)
12月23日:KODOMOラムサール<ナコンサワン>打合せ(彦根)
12月29日:RCJ忘年会
1月10〜16日:「ESD-KODOMOラムサール国際湿地交流<ナコンサワン>」開催(タイ)
1月12日:ベントス学会公開シンポジウムに参加(明治大学)
1月26日:RCJ,FAN合同会議(RCJ)
2月1日:辻井先生お別れ会に参加(札幌)
2月2日:荒尾干潟のワイズユースを考えるシンポジウム(荒尾)
2月4〜16日:JFGEプロジェクトサイト視察(バングラデシュ、インド)
2月7日:「国際セミナー 生態系アプローチにもとづく生物多様性保全のためのコミュニティ・キャパシティビルディング」に参加(バングラデシュ)
2月11日:JICAバングラデシュ事務所訪問
2月12〜15日:インド・ビタカニカ湿地のJFGEプロジェクト(パリシュリ)視察(インド)
3月6日:OECC理事会
3月7日:第3回 内湾の機能回復シンポジウム「水環境への提言〜漁業生産を維持するために〜」参加
3月9日:ESD-KODOMOラムサール実行委員会開催
3月14日:ESD-KODOMOラムサール<出水平野>打合せ(鹿児島)
3月15〜22日:JFGEプロジェクトサイト視察(ネパール)
3月17日:ESD-KODOMOラムサール実行委員会サテライト会議開催(彦根)
3月18日:国際湖沼環境委員会評議員会
3月19日:経団連自然保護協議会「企業とNGO等との交流会」出展
3月22〜23日:「ESD-KODOMOラムサール<釧路湿原>」「ESD-KODOMOラムサール<雨竜>」打合せ(釧路、美唄)
3月26日:ESD-KODOMOラムサール<三方五湖>打合せ(福井)
3月28日:経団連自然保護基金2013年度助成内定
      ESD-KODOMOラムサール実行委員会サテライト会議開催(積水化学)
3月29日:エコライフ・フェア「湿地の恵み展」打合せ
3月31日:拡大役員会開催




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