アジア湿地シンポジウム2005
レポート

 ラムサールセンター(RCJ)にとって、アジアにとって最大の湿地イベント「アジア湿地シンポジウム2005(AWS2005)」が、2月6日〜9日、インド・チリカ湖(オリッサ州ブバネシュワル市)で、32カ国400人が参加して開催されました。RCJとチリカ湖開発公社(CDA)、オリッサ州森林環境省が主催し、次の各団体の共催、後援をいただきました。

主催: RCJ/CDA/オリッサ州森林環境省
共催: インド国環境森林省/日本国環境省/ウェットランドインターナショナル(WI)/日本国際湿地保全連合(WIJ)
後援: 日本経団連自然保護基金/積水化学工業株式会社/株式会社リコー/財団法人北海道河川防災研究センター/財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)/ラムサール条約事務局/独立行政法人国際協力機構(JICA)/

 予定されたラムサール条約アジア地域会合のジョイント開催(9日〜12日)が直前になって延期されながらも、インド、日本、ベトナム、ミャンマー、ネパール、アフガニスタン、イランなどの政府代表、AWS2005を特色づけた南アジア各国からの参加者に、国際機関、研究者、NGO、地域住民、女性、学生など、いつもの顔、珍しい、新しい顔のにぎやかな国際シンポジウムでした。
 会議の成果は「チリカ声明」「TSUNAMI勧告」として採択、大成功で幕を閉じました。


〜開会式〜
ブバネシュワル市内にはAWS2005の看板があちこちに立っていました。 開会式・プレナリーで中村玲子さんがAWS2005の目的と意義、課題について話しました。


〜テクニカルセッション〜
 「湿地の保全と貧困の克服をめざす新たなアプローチ」をメーンテーマに、5つのテクニカルセッション、特別セッション「TSUNAMIと沿岸湿地管理」、ポスターセッション、サイドイベントで計80の研究・論文発表、議論がくりひろげられました。
サンサニーさん(マヒドン大学・タイ)
「タイの人々の持続可能な暮らしと湿地に関する文化の多様性」について。
守分紀子さん(日本国環境省)
日本で進められている自然再生事業について。
前川公彦さん(北海道・サロマ湖養殖漁業協同組合)
漁協が取り組んでいるサロマ湖の保全と管理の実際について。

ガンチャン・レイさん(ラムサール条約事務局)
「湿地と文化、生物多様性の関係」について。
吉開みなさん(北海道大学)
「北海道の沿岸湿地の文化的遺産継承の再認識」について。
酒井利文さん(JICAインド事務所)
サイドイベント「チリカ湖ワークショップ」にて挨拶。

テージ・ムンカーさん(WI南アジア)
「津波に対する地域の対応と沿岸湿地への緊急影響調査」について。
辻井達一さん(WI日本)
「日本で唯一の津波被害を受けた霧多布湿原の危機管理システム」


〜ISCミーティング〜
 AWSの準備と実行は、RCJアジア会員を中心にした「ISC委員会」がボランティアしました。


〜閉会式〜
会議の成果「チリカ声明」の採択を提案するスンダリ・ラマクリシュナさん(WIマレーシア) オリッサ州首席大臣も出席し、大成功を盛大な拍手で確認し、無事AWS2005は幕を閉じました。


〜番外編〜
ウェルカムパーティではオリッサ州の伝統的なダンスが披露されました。 ラムサールセンターのブースです。オリジナルTシャツやトートバックを販売しました。



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