「インド・オリッサ州の学校林植林プログラム」が地域行政区環境賞を受賞しました。

 
 インド国オリッサ州、ガンジャム地域行政区のカリパリ小学校の子どもたちが校庭・周辺で取り組んでいる学校林植林プログラムが、優れた環境教育・自然保護活動に贈られる「ガンジャム行政官環境賞」を受賞しました。このプログラムは現地のNGOパリシュリが、KNCF助成事業「住民参加型の生物多様性保全活動、持続可能な環境復元の環境教育」として、前年度から、全校あげて進めてきた植林活動です。RCJが技術支援をしており、今年3月にインドを訪問した際に同学校を訪れています。下の写真はカリパリ校で開催されたRCJとパリシュリ共催のシンポジウムに参加した子どもたちです。

 
 
 子どもたちの手で校庭・周辺に植えられた成長の早いチークは、いまは先生の背丈より高く育ちました。環境劣化が激しい現地での珍しい、先駆的な成果として地元のメディアでも大きなニュースになりました。
 パリシュリは2000年から地球環境基金の助成でチリカ湖周辺を中心に湿地保全・環境教育活動をスタートさせ、事業を行ってきました。20062011年までは経団連自然保護基金の助成で、チリカ湖西部のルシクラ地域におけるウミガメとマングローブの保全に取り組み、その後も継続して、この地域における環境保全・再生活動を続けています。


 
・大きく成長したカリパリ校のチーク
 
ガンジャム地区行政区のもう一つの植林地

 
2013年には巨大なサイクロン「ファイリン」がオリッサ州を直撃し大きな被害をもたらしますが、インド当局の迅速な警報の発令とパリシュリを含む現地のNGOや村人による情報伝達によって早急に避難が完了し、結果人的被害は44名に抑えられるなど、NGOとして地域のコミュニティに根差した活動を行っています。
 
2014年から、ファイリンの教訓を生かし、地域の自然回復とコミュニティの再生のためにパリシュリが現行の事業を開始しました。カリパリ校のほかにも各地で植林活動と気候変動への適応力を高めるための環境教育が学校や地域住民の参加、協力によって進められています。


 
 
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